花などの植物が良く育つ肥料について

1:肥料の種類と目的

人間や動物には、水と食料が必要です。植物も同じく、丈夫でりっぱな草花に育つには、水と栄養が必要です。植物にとって栄養となるのが肥料です。肥料にもいろいろ種類があり、その用途によって使い分けします。肥料のあげすぎ、間違った成分の肥料を施すことなどが原因で、草花が病気になったり、うまく成長しないことがあるので、事前に肥料の性質と使うタイミングを覚えておきましょう。

2:肥料に含まれる成分とその役割

肥料の三大要素は「チッ素(N)」「リン酸(P)」「カリ(K)」です。ホームセンターなどで購入する肥料の袋には、「6:10:5」「6:7:6」など数字が記入されていますが、左からチッ素、リン酸、カリの割合を示しています。数字は、肥料100gあたりにチッ素などの成分が何g入っているかを示しています。つまり、「6:10:5」は100gの肥料にチッ素6g、リン酸10g、カリ5gという意味です。チッ素は植物が大きくなるのに必要な成分です。リン酸は花を咲かせ実をならせるのに必要です。カリは根の発育に役立ちます。

3:化成肥料

肥料は大きく分けると、有機肥料と無機肥料に分けられます。有機肥料は牛フン堆肥、骨粉、油かすなどです。化成肥料は無機肥料の仲間です。化成肥料の原料は鉱石です。安価で品質が均等であるというメリットがあります。

4:緩効性肥料

緩効性肥料とは、効き目がゆるやかに出てくる肥料のことです。植物にとっては、メインの肥料となります。効き目がゆるやかなだけでなく、長持ちするので、植物を植えつける前に土に施しておきます。効き目が消えてきたら、さらに追加で施すこともできます。

5:リン酸肥料

リン酸とは、すでに上記でとりあげたとおり、化成肥料の中に入っている三大要素の一つです。リン酸肥料とは、主成分がリン酸の肥料です。リン酸は土壌の物質、アルミナや鉄分と化学反応を起こし、蓄積していきます。リン酸の種類は、アルミニウムと結びつくアルミニウム型、カルシウムと結合するカルシウム型、水に溶けやすく吸収されやすい水溶性リン酸に分けられます。

6:有機肥料

有機肥料は、植物や動物など生物やその排泄物をもとに作られた肥料のことです。もともと、土は長い年月にわたって落ち葉、草木、動物や昆虫の死骸や排泄物などが重なり合い、土となって栄養分になります。有機肥料の原料は米ぬか、堆肥、動物のフンなどです。これらのものを発酵させ、熟成させて肥料にします。自然のものでできているので、化成肥料と比べると値段が高くなります。即効性はなく、土壌でゆっくり微生物に分解されていき、植物の栄養になります。